ネットを見ていたら、急に画面いっぱいに赤い警告が出て「ウイルスに感染しました!」と大きな音まで鳴る。心臓が止まりそうになりますよね。
ロゴも本物そっくり、文言ももっともらしい。ところが、これが偽物だったというのが今の時代です。見た目だけで見分けるのは、正直かなり難しくなっています。
では、見分ける方法はないのか。私は「画面の出来」ではなく「画面の動き方」を見るのがコツだと思っています。
見た目で判断しようとすると負ける
偽の警告画面は年々よくできています。有名なセキュリティソフトやOSのデザインを真似たもの、本物の警告音まで再現したものもあります。
つまり「なんか雑だから偽物だろう」という判断は、もう通用しません。見た目は材料にならないと割り切ったほうが安全です。
本物と偽物の「動き」の違い
見た目より頼りになるのが、次のような動きの違いです。
1. ブラウザの中に出てくる警告は、まず疑う
ウイルス対策ソフトの警告は、基本的に自分のパソコンやスマホにインストールされたソフト自身が出すものです。サイトを見ている最中に、ブラウザの画面いっぱいに出てくる「感染しました」は、ほぼ偽物と考えて大丈夫です。
2. 「今すぐ電話してください」は危険信号
警告の中に電話番号が書かれていて、すぐに連絡しろと急かしてくるパターンです。本物のセキュリティソフトが、画面上で電話をかけさせることはまずありません。
3. 焦らせる演出が多い
大きな警告音、カウントダウン、「放置すると個人情報がすべて流出します」といった脅し文句。人は焦ると判断力が落ちるので、そこを狙われています。
4. 閉じようとしても閉じられない
画面が全画面表示になって、×ボタンが効かないように見えることがあります。ただ、これは見た目を閉じにくくしているだけのことが多いです。
5. 「画面の指示通りにコマンドや操作をして」と言われる
最近は、本人確認のふりをして、文字列をコピーして貼り付けさせたり、特定のキー操作をさせたりする手口も増えています。画面の指示で、聞き慣れない操作をさせられたら、そこで手を止めるのが正解です。
もし出てしまったら、どうするか
私が意識しているのは、画面の中のものを何も押さないことです。
- ボタンも電話番号も、画面内のリンクは一切触らない
- 閉じられないときは、ブラウザごと強制終了する(パソコンならタスクマネージャー、スマホならアプリの履歴から終了)
- そのあとで、自分のウイルス対策ソフトや、OS標準のセキュリティ機能を、自分で直接開いて確認する
- 何かをインストールしてしまった、番号に電話してしまったという場合は、家族や詳しい人、公的な相談窓口に早めに相談する(消費者ホットラインは「188」です)
警告画面に案内されたものではなく、自分で開いた画面を信じる。これだけでも、かなり安全になります。
本物かどうか迷ったときの合言葉
迷ったら、この一言を思い出すようにしています。
「その画面は、自分で開いたものか。それとも、向こうから出てきたものか。」
自分でアプリを開いて見た警告と、サイトを見ている途中に突然出てきた警告は、まったく別物です。この線引きができるだけで、多くの偽物は避けられます。
メールやSMSで届く「セキュリティ警告」も同じです。リンクは押さず、公式アプリや、自分でブックマークしておいたページから確認する。ひと手間ですが、これが一番強い防御です。
まとめ
偽物が本物そっくりになった今、「見た目で見分ける」というコツは、残念ながらほとんど通用しません。その代わり、次の三つは有効です。
- ブラウザの中から突然出てくる警告は疑う
- 電話や急ぎの対応を迫る画面は、相手にしない
- 確認するときは、必ず自分で開いた画面で行う
怖がりすぎる必要はありませんが、「焦らされたら立ち止まる」という癖をつけておくと、いざというときに助けてくれます。本物を見分けるコツは、画面を見抜く目よりも、慌てない心のほうにあるのかもしれません。
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