部屋が静かだと、スマホの通知音だけが少し大きく聞こえることがあります。
何もしていないはずなのに、画面が光るだけで、少し気持ちが引っぱられる。
ひとつ目の通知は、誰かの投稿でした。
何気なく開いて、何気なく読んで、気づけば数分が過ぎていました。
別に悪い時間ではないのに、見終わったあとに少しだけ、自分の時間がどこかへ流れていったような気がしました。
ふたつ目の通知は、お知らせでした。
セール、更新、確認、あとで見ればいいもの。
でも通知として届くと、今すぐ見ないといけないような顔をして、こちらの集中の端をつついてきます。
三つ目の通知は、メッセージでした。
それは少しだけうれしい通知でした。
誰かが自分に向けて送ってくれた言葉は、ただの表示ではなく、静かな部屋に小さな人の気配を連れてきます。
スマホの通知は、便利です。
でも、ときどき便利すぎて、自分の気持ちより先に、画面のほうを見てしまうことがあります。
本当は静かな部屋にいたはずなのに、通知が三つ来ただけで、頭の中は少しにぎやかになる。
誰かの近況。
企業のお知らせ。
短いメッセージ。
それだけで、部屋の空気は変わります。
だからたまには、通知を見たあとに、スマホを伏せてみるのもいいのかもしれません。
返信を急がなくてもいいものは、少しあとでいい。
今すぐ見なくてもいいものは、今すぐ見なくていい。
静かな部屋は、何もない場所ではなく、自分の気持ちが戻ってくる場所なのだと思います。
通知は外の世界から届く小さな合図。
でも、その合図に全部返事をしなくてもいい。
三つの通知が消えたあと、部屋はまた静かになりました。
その静けさの中で、ようやく自分の呼吸の音に気づきました。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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