2026年3月17日火曜日

自分の知っているブラック企業をグーグル検索したみたら

ふとした思いつきだった。
自分の中で「あそこはブラックだよな」と思っている会社の名前を、何気なく検索してみた。

きっと、「やばい」とか「きつい」とか「辞めた方がいい」とか、そういう言葉が並ぶんだろうなと、どこかで期待していた。

でも、出てきたのはまるで違う世界だった。

「働きやすい環境」
「成長できる職場」
「やりがいのある仕事」

……え?と思った。

口コミを見ても同じだった。
「人間関係が良い」「スキルが身につく」
まるで、どこかの理想の会社の紹介ページみたいだ。

「なんだこれは?」
思わず声に出そうになった。

自分が知っている現実と、あまりにもかけ離れている。
あの長時間労働も、あの理不尽も、あの空気の重さも、どこにも存在していない。

しばらく画面を見つめながら考えた。

もしかして、と思う。

グーグルというのは、企業のイメージを悪くするような言葉を、ある程度整理してしまう仕組みがあるのかもしれない。

もちろん全部ではないだろう。
でも、少なくとも「表に見える部分」は、かなり整えられている気がする。

それがユーザーアビリティというものなのかもしれない。

不快な情報よりも、安心できる情報を優先する。
検索した人が嫌な気持ちにならないように。
企業にとっても、ユーザーにとっても、角の立たない形に整える

確かに、それは便利だ。
でも同時に、少しだけ怖さも感じた。

本当の情報は、どこにあるんだろう。

検索結果の奥の方か、それとも誰かの小さな声の中か。

画面を閉じたあとも、なんとなく引っかかるものが残ったままだった。

便利さの裏側で、見えなくなっていくもの。

それに気づいてしまった夜だった。

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