ふとこう思うことがあります。
「あ、それ、ネットで見たやつです」
誰かの言葉。
流行っている考え方。
便利そうな商品。
少し怖いニュース。
どこかで見たような意見。
初めて聞いたはずなのに、
初めて見た気がしない。
それくらい、ネットの中には
いろいろなものが先に流れている気がします。
昔なら、誰かから直接聞いて
「そんなことがあるんだ」と思っていた話も、
今は先にスマホの画面で見ていることがあります。
友達が話している話題も、
お店で見かけたものも、
テレビで紹介されているものも、
もうどこかで一度見たような感覚になる。
便利といえば便利です。
何かを知らないまま驚くことが減って、
事前に少しだけ心の準備ができる。
でも、そのぶん
本当に新鮮に驚くことも、
少しずつ減っているのかもしれません。
ネットで見たものは、
一瞬で頭の中に入ってきます。
でも、ちゃんと覚えているわけではありません。
ただ、どこかに引っかかっている。
「あれ、これ前にも見たな」
「たぶん誰かが言ってたな」
「どこで見たかは思い出せないけど」
そんな曖昧な記憶だけが残っていることがあります。
ネットは広いようで、
同じような話題が何度も回ってきます。
少し言い方を変えて、
少し見せ方を変えて、
何度も目の前に現れる。
最初は面白かったものも、
何回も見るうちに、
だんだん見慣れてしまう。
それでも、完全に飽きるわけではなくて、
なんとなくまた見てしまう。
その感じも、少し不思議です。
「それ、ネットで見たやつです」
この言葉には、
少しだけ安心感もあります。
自分だけが知らなかったわけではない。
自分だけが遅れているわけではない。
どこかで見たことがあるから、
なんとなく理解できる。
でも同時に、
少しだけ寂しさもあります。
目の前の出来事なのに、
画面越しに先に知ってしまっているような感じ。
実際に体験する前に、
もう感想の型まで用意されているような感じ。
ネットで見たから知っている。
でも、本当に知っているかと言われると、
少し違う気もします。
見たことがあることと、
わかったことは、たぶん別です。
流れてきた情報を眺めることと、
自分の中で考えることも、たぶん別です。
それなのに、
見たことがあるだけで、
わかった気になってしまうことがあります。
そこが、ネットの便利さでもあり、
少し怖いところでもあるのかもしれません。
だから最近は、
「あ、それネットで見た」と思ったあとに、
少しだけ立ち止まりたくなります。
本当にそうなのか。
自分はどう思うのか。
ただ流れてきたものを、
そのまま受け取っているだけではないか。
そんなことを考える時間も、
少しは必要なのかもしれません。
ネットで見たものは、
毎日の中に静かに混ざっていきます。
笑い話にもなるし、
会話のきっかけにもなるし、
時には考え方まで変えてしまう。
だからこそ、
全部を遠ざける必要はないと思います。
ただ、画面で見たものが
自分の全部にならないように、
少し距離を置くことも大事なのだと思います。
「それ、ネットで見たやつです」
そう言いながら、
今日もまた何かを見ている。
流れてくる情報の中で、
少し笑ったり、
少し引っかかったり、
少し考えたりしている。
たぶん、これからもそうやって、
ネットと日常のあいだを
行ったり来たりしていくのだと思います。
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ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
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