ふと、こんなことを考えました。
もしも、世の中のあらゆる情報が、ぜんぶ無料で手に入る世界になったら。
ニュースも、論文も、有料の専門書も、プロが教えるノウハウも、月額制だった講座も。「ここから先は有料です」の壁が、世界中から消えてしまったら。
今日はそんな世界を、妄想たっぷりに歩いてみたいと思います。
まず、私たちは「お金を払って情報を買っている」
そもそも、今の私たちは情報にけっこうお金を払っています。
雑誌、新聞、電子書籍、オンライン講座、有料note、会員制のコミュニティ。思い返してみると、毎月どこかで「情報代」が引かれているんですよね。
しかも、お金だけではありません。情報が欲しい人は、探す時間も使っています。検索して、比べて、疑って、また検索して。
そう考えると、情報というのは「お金」と「時間」の両方で買うものだったのかもしれません。
無料になった世界の、いい面
① 学ぶことへのハードルがなくなる
「やってみたいけど、教材が高くて」という理由で諦めていた人が、いちばん救われる世界だと思います。
料理でも、プログラミングでも、語学でも、投資の勉強でも。知りたいと思った瞬間に、誰でもスタートラインに立てる。
生まれた場所や、家の経済状況で「知れること」が変わらない世界は、やっぱり優しいなと感じます。
② 「知っている」だけでは差がつかなくなる
これは、いい面でもあり、怖い面でもあります。
誰でも同じ情報にアクセスできるなら、「知っている人」が偉い時代は終わります。代わりに価値を持つのは、きっとこういう力です。
- 情報を組み合わせて、新しい答えを出す力
- 実際に手を動かして、やってみる力
- 自分の言葉で、誰かに伝える力
情報は同じでも、そこから何をするかは人それぞれ。差がつくのは、そこからです。
でも、ちょっと待って。ぜんぶ無料になると困ること
① 誰が情報を作るの?
ここが、いちばん大きな問題だと思っています。
取材には、お金も時間もかかります。調べて、確かめて、まとめる人がいてくれるから、私たちは安心して情報を受け取れる。
もし作る人が報われなくなったら、いい情報を作る人は少しずつ減っていくかもしれません。無料の世界は、実は「作り手が静かに疲れていく世界」になる可能性もあるんですよね。
② 「量」が増えすぎて、「質」が見えなくなる
無料なら、誰でも好きなだけ出せます。
玉石混交どころか、石のほうが圧倒的に多い世界になるかもしれません。そうなると、情報にたどり着く難しさは、むしろ今より上がります。
「情報が手に入る」ことと「欲しい情報にたどり着ける」ことは、まったく別の話なんですよね。
③ 無料の情報は、本当に「無料」なのか
これは昔から言われることですが、無料に見えるものには、どこかに別の対価があります。
広告を見せられる、データを渡す、行動を知られる、気づかないうちに誘導される。「お金は払っていないけど、何かを差し出している」という状態です。
全部が無料の世界では、この「見えない支払い」がもっと当たり前になっているかもしれません。
それでも残るもの
では、情報がすべて無料になったとき、最後に価値が残るものは何でしょう。
私は、これだと思っています。
「信頼」と「体験」
同じ情報でも、「この人が言っているなら信じられる」という安心感があれば、人はそこに惹かれます。
そして、実際にやってみた人のリアルな体験談。失敗談も、遠回りの話も、ネットの正解集には載っていない、その人だけの空気感。
情報そのものがタダになっても、「誰が」「どんな温度で」伝えるかは、タダにはならない。ブログを書いている身としては、ちょっと救われる気がします。
私たちは、もう半分その世界にいる
ここまで考えて、気づきました。
実は私たち、すでにその世界の入り口に立っているんですよね。
調べれば、たいていのことは無料で出てきます。数十年前なら、図書館に行って、本を探して、何日もかけて調べたようなことが、スマホで数秒です。
それなのに、私たちは完全に「賢くなった」と言い切れるでしょうか。
情報が増えても、迷う時間は減らない。選択肢が増えても、決められる人が増えたわけではない。もしかしたら大切なのは、情報の「量」ではなく、「選ぶ力」と「考える時間」なのかもしれません。
最後に
もしも全部の情報が無料で手に入る世界になったら。
学びたい人にとっては、夢のような世界。
作る人にとっては、少し切ない世界。
そして私たちにとっては、「何を信じて、何を選ぶか」を毎日問われる世界。
きっと、情報がタダになっても、「考える」という行為だけは、誰にも肩代わりしてもらえません。
だからこそ、たくさんの情報に囲まれたときほど、ちょっと立ち止まって自分に聞いてみたい。
「私は、本当は何を知りたいんだろう」と。
あなたなら、全部の情報が無料になった世界で、まず何を調べてみたいですか?
ここまで読んで頂き、ありがとうございます
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