テレビをつければニュースが流れ、新聞を開けば大きな見出しが並ぶ。
少し前まで、情報を見る場所はだいたい決まっていました。
けれど今は、スマホを開くだけで、ニュースも意見も動画も誰かの感想も一気に流れてきます。
情報を探しに行くというより、情報のほうから勝手に押し寄せてくる時代になりました。
そんな中で、オールドメディアという言葉をよく見かけるようになりました。
テレビ、新聞、ラジオ、雑誌。
昔からあるメディアに対して、ネットやSNSのほうが新しく、自由で、本音に近いように感じる人も多いと思います。
たしかにスマホ時代の情報は速いです。
事件が起きれば、現場にいる人の投稿がすぐに流れてくる。
テレビのニュースより先に、SNSで知ることもあります。
誰かの小さな声が広がり、大きな話題になることもあります。
昔なら届かなかった意見が、今はスマホひとつで多くの人に届く。
これはとても大きな変化だと思います。
でも、速い情報がいつも正しいとは限りません。
流れてきた画像や短い文章だけを見て、すぐにわかった気になってしまうことがあります。
怒りや不安をあおる言葉ほど広がりやすく、静かで地味な説明は見過ごされやすい。
スマホの画面は便利ですが、同時に情報を細切れにして見せる場所でもあります。
一方で、オールドメディアにも弱点はあります。
伝える内容に偏りを感じることもあるし、現場の空気とずれているように見えることもあります。
大きな組織だからこそ、動きが遅く見えることもあります。
ネットの人たちが「もうテレビはいらない」と言いたくなる気持ちも、わからなくはありません。
ただ、オールドメディアにはオールドメディアの役割もまだ残っていると思います。
取材をして、確認をして、責任を持って情報を出す。
すべてが完璧ではなくても、そういう仕組みがあること自体には意味があります。
逆にSNSには、個人の実感や現場の近さがあります。
誰かが実際に見たこと、感じたこと、困っていることが、すぐに伝わる強さがあります。
だから大事なのは、どちらか一方だけを信じることではないのかもしれません。
テレビだから正しい。
SNSだから本当。
そう決めつけるのではなく、いくつかの情報を並べて見る。
誰が言っているのか。
何を根拠にしているのか。
感情を動かすための言葉なのか、事実を伝えるための言葉なのか。
そこを少しだけ立ち止まって見るだけでも、情報との距離感は変わってくると思います。
スマホ時代は、情報を見る力がそのまま自分を守る力になる時代でもあります。
便利だからこそ、流されやすい。
自由だからこそ、迷いやすい。
オールドメディアもネットも、どちらも完全な答えではありません。
でも、それぞれの特徴を知っていれば、振り回されるだけではなくなります。
ひとつのニュースを見たときに、すぐに怒る前に、少しだけ別の見方を探してみる。
誰かの投稿を見たときに、すぐに信じる前に、ほかの情報も見てみる。
その小さな習慣が、これからの情報の見方には必要なのだと思います。
スマホの画面の中には、毎日たくさんの声が流れています。
その中で何を受け取り、何を少し離して見るのか。
情報が多すぎる時代だからこそ、自分の中に静かな判断の場所を持っておきたいです。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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