ネットを見ていると、たまに妙に心をざわつかせる情報に出会うことがあります。
大きな文字で書かれたタイトル。
急がせるような言葉。
誰かが損をする、誰かが得をする、今すぐ知らないと遅れる。
そんな言葉を見ると、つい気になってしまいます。
ある日、私は何気なく見ていた記事で、ある商品の情報を知りました。
その記事には、まるで今買わないと大きく損をするようなことが書かれていました。
「もうすぐ値上がりする」
「今だけ安い」
「知らない人だけが損をしている」
そんな言葉が並んでいて、最初は少し疑いながら読んでいたはずなのに、読み進めるうちにだんだん不安になってきました。
本当にそうなのか。
自分だけ知らなかったのか。
今行動しないと損をするのか。
冷静に考えれば、少し大げさな文章でした。
でも、そのときの私は、情報の信用度よりも、不安を消すことを優先してしまいました。
結局、いくつか別の記事も見ました。
けれど、どの記事も似たような言い方をしているだけで、はっきりした根拠はありませんでした。
誰が言っているのか。
いつの情報なのか。
本当に確認された内容なのか。
大事なところは、どこにもはっきり書かれていませんでした。
それなのに、私はその情報にしばらく振り回されました。
気になって何度も検索して、別のページを開いて、また似たような文章を読んでしまう。
その時間が長くなるほど、自分の中でその情報が本当らしく見えてくるのが怖いところです。
同じような言葉を何度も見ると、人はそれを事実のように感じてしまいます。
でも、同じ話がたくさん出てくることと、その話が正しいことは別です。
あとから落ち着いて調べ直してみると、その情報はかなりあいまいなものでした。
古い情報をもとにしていたり、誰かの感想を事実のように書いていたり、広告に近い内容だったりしました。
そこで初めて、私は自分が情報そのものではなく、情報の見せ方に反応していたのだと気づきました。
信用度がない情報は、必ずしも雑に見えるわけではありません。
むしろ、きれいな文章で書かれていたり、もっともらしい画像が使われていたり、強い言葉で自信ありげに語られていたりします。
だからこそ、見た目だけでは判断しにくいのだと思います。
大事なのは、その情報が自分を急がせていないかを見ることです。
「今すぐ」
「絶対」
「知らないと損」
こういう言葉ばかりが目立つときは、一度立ち止まったほうがいいのかもしれません。
本当に信用できる情報は、読む人を無理に焦らせるよりも、判断するための材料を落ち着いて渡してくれるものです。
情報に振り回されたあと、少しだけネットの見方が変わりました。
気になる記事を見ても、すぐに信じない。
すぐに否定もしない。
まずは、誰が、いつ、何を根拠に書いているのかを見る。
それだけでも、心の揺れ方は少し変わります。
ネットには便利な情報がたくさんあります。
でも、その中には、不安をあおることで読ませようとする情報もあります。
信用度がない情報に振り回されると、時間だけでなく、気持ちまで削られてしまいます。
だから、少し距離を取ることも大切です。
すぐに答えを出さなくてもいい。
一つの記事だけで決めなくてもいい。
不安になったときほど、画面から少し目を離してもいい。
情報を集めることは大切です。
けれど、それ以上に大切なのは、自分の判断を誰かの強い言葉に預けすぎないことなのだと思います。
信用度がない情報に振り回された時間は、少しもったいなかったです。
でも、そのおかげで、ネットを見るときの足元を少しだけ確かめるようになりました。
情報は便利な道具です。
ただし、使い方を間違えると、自分の心を引っ張っていくものにもなります。
だから今日も、気になる言葉を見つけたら、すぐに飛びつかずに一呼吸置く。
その小さな間が、信用できる情報と、ただ振り回してくる情報を分けてくれるのかもしれません。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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