2026年2月23日月曜日

ネットがただのネットになった時

昔、ネットは少し特別だった。

パソコンの前に座り、
接続音を聞きながら、
どこか遠い世界につながる感覚を味わっていた。

知らない誰かのホームページ。
手作りのデザイン。
やたらと多い外部リンク。

クリックするたびに、
違う景色が広がっていった。

あのころのネットは、
冒険だった。

でもいつからだろう。
ネットは、ただのインフラになった。

水道や電気のように、
あって当たり前のものになった。

検索して、
答えを見て、
閉じる。

感動も驚きもなく、
必要な情報だけを取り出す。

効率は良くなったのに、
少しだけ味気ない。

SNSも動画も、
整えられた画面の中で、
同じような情報が流れていく。

昔のように迷子になることは減った。
でも、偶然の出会いも減った気がする。

ネットがただのネットになった時、
それは成熟したということなのかもしれない。

けれど心のどこかで、
あの少し不便で、
少し雑多で、
だからこそ面白かった世界を、
まだ探している。

今も画面の向こうには、
きっと誰かの小さな声がある。

効率の波に流されながらも、
ときどきは寄り道をしてみようと思う。

ネットがただのネットになっても、
使い方次第で、
まだ少しだけ、冒険に戻せる気がするから。

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