朝、少しだけ見るつもりでスマホを手に取る。
通知を確認して、ニュースを少し見て、SNSを少しだけ眺める。
本当に最初は、少しだけのつもりだった。
でも気づけば、指だけが勝手に動いている。
次の投稿、次の動画、次の通知。
特に見たいものがあるわけでもないのに、画面だけを見続けてしまう。
スマホは便利だ。
調べものもできるし、連絡もできるし、暇つぶしもできる。
ひとつ持っているだけで、ほとんど何でもできるような気がする。
けれど、その便利さの中で、一日が静かに消えていくことがある。
何かをしたような気はする。
たくさんの情報を見た気もする。
でも夜になって振り返ると、自分の中に何が残ったのか分からない日がある。
ただ画面を見ていただけなのに、時間だけはしっかり過ぎている。
スマホを見ている時間は、悪い時間ばかりではない。
楽しい投稿に笑ったり、役に立つ情報を知ったり、誰かの言葉に少し救われることもある。
だからこそ、やめればいいだけの話ではないと思う。
問題は、見たいから見ているのか、ただ癖で見ているのか、自分でも分からなくなることなのかもしれない。
少し疲れているときほど、何も考えずに画面を開いてしまう。
退屈なときほど、何か面白いものが流れてこないかと探してしまう。
そして、探しているうちに一時間、二時間と過ぎていく。
スマホひとつで一日が終わってしまうのは、少し怖い。
でもそれは、今の生活では誰にでも起こりそうなことだと思う。
大切なのは、スマホを完全に遠ざけることではなく、たまに画面から顔を上げることなのかもしれない。
窓の外を見る。
お茶を飲む。
部屋を少し片づける。
短い散歩に出る。
そんな小さなことだけでも、画面の中に流されていた時間が、少しだけ自分の時間に戻ってくる気がする。
スマホは便利な道具だ。
でも、一日そのものを預けてしまうには、少しもったいない。
今日もまた、つい画面を見すぎてしまうかもしれない。
それでも、どこかで一度だけ手を止めて、今の自分が何をしたいのかを思い出せたらいい。
スマホの中にある時間だけではなく、自分の目の前にある一日も、ちゃんと残しておきたい。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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